日本の家を 作っています。 morimura atsushi architects
美しい空気の家 Utsukushi Kukinoie

所在地    東京都世田谷区

主要用途 併用住宅(新築)

施工   河合建築

                担当 河合孝

構造   dos

                担当 山田誠一郎

敷地面積 160.02㎡(67.63坪)

建築面積   75.56㎡(39.82坪)

述べ面積 154.63㎡(60.49坪)

規模   RC+木造混構造 地下1階+地上2階

化学物質過敏症の症状に合わせて設計されたリビングダイニング
五感を満足させる美味しい空間。

ビニールクロス、接着剤、合板、塗料など、現代の住宅には数多くの化学物質を発散する素材が使用されています。しかし、その建材から発生する化学物質に強く身体が反応を示す人が現れて、社会的に大きな問題になりました。この住宅は、そんなアレルギー反応を持つ子供が快適に住める様に設計されています。

裏障子付きの格子戸を2枚繋げて使用しています。
障子のあるリビングダイニングの掃き出し窓から主庭を見る。
個室の雪見障子から主庭を見る。
四季のうつろいを借景で感じる。

リビングダイニングには、大きな開口部、個室には雪見障子付きの開口部を配置しました。これらの開口部から四季それぞれの表情を見せる主庭を眺める事が出来ます。個室の入口は開口幅が広い為、裏障子付きの格子戸を2枚繋げて対応しています。

リビングダイニングのTV台とソファ
ダイニングテーブルからソファ方向を見る。
欄間と引き戸で仕切る事が出来るキッチン
使う人に合わせたフルオーダーキッチン。

キッチンスペースは、通常では建具を開いたオープンな空間になっていますが、匂いが気になる料理などを調理する時などには、引き戸を閉めると完全な独立した空間になる様に設計されています。キッチンカウンターは、奥様と打ち合わせしながら全てを決定したフルオーダーのオールステンレスキッチンを採用しました。

階段はスチール製です。
オールステンレスキッチンから階段方向を見る
床には汚れに強いタイルを貼っています。
フルオーダーのオールステンレスキッチン
水廻りや収納も大切に。

リビングダイニングやキッチンの影に隠れて見過ごされがちな水廻りや収納スペース。この家の洗面所は裏庭に面する様にプランニングしました。緑溢れる明るい洗面所で、外を眺めながらゆったりとした気持ちで身支度を整える事が出来ます。また、収納も大切です。各所の収納スペースを設けるのはもちろんの事、キッチンの横に勝手口もあるキッチン収納を設け、キッチン廻りの物だけでなく、雑多の物を収納出来るようにしています。

洗面所からは緑溢れる坪庭を眺める事が出来る。
古建具とエッチングガラス
様々な物を収納する事が出来るキッチン収納
玄関ホールとトイレの古建具
玄関扉は重厚感のある古建具
カウンター式収納があるトイレ
体に合わせて、厳選された材料をさらに厳選する。

この家の家づくりは、素材選びから始まりました。一つ一つ材料を比較検討するのはもちろんの事、合板を使わなくても成り立つ構造計画の検討や、米のりを使用した建具の製作など多岐に渡りました。今回使用した素材は、無垢の木材、漆喰、タイル、金属など主に自然素材で化学物質の発散のない材料です。アレルギーの症状には個人差があり、無垢材でも樹種によって反応したり、漆喰でも配合によって反応したり、本当に様々です。住む人に合わせて柔軟に対応することが重要です。

半地下部分はオフィススペース
道路から覗かれないように開口部には格子が嵌っています。
階段室からオフィス空間を眺める。
無垢板で製作された地階からの階段
2階の階段ホールのフリースペース
寝室には天井いっぱいまでの収納
寝室には無垢板で製作された建具が使用されている。
詳細を詰めて、快適性と耐久性を向上させる。

外観は、焼杉の塀と打ち放しコンクリートの組み合わせになっています。リビングダイニングから外部に向かう視線の抜けや、外部からの視線への対策は塀の高さで決まる為、慎重に検討を行いました。また、塀の下端に水切りを取り付け、汚れやすい打ち放しコンクリートが汚くならない様に配慮しています。

外壁は焼杉の塀とコンクリート打ち放しを使用
道路からは門を使ってアプローチしています。
道路と塀の間には下草を植栽しています。
屋根はガルバリウム鋼板を使用しています。
主庭は米杉の塀によって囲まれている。
アプローチには樹木が植栽されている。
敷地内の高低差は外階段を使って処理。
玄関ポーチ前の坪庭
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MORIMURA ATSUSHI ARCHITECTS/一級建築士事務所 森村厚建築設計事務所