リフォームにするのか？新築にするのか？　予算が同じ場合は、とても難しい問題です。耐震を考えるのであれば、新築をお勧めしますし、面積や素材のクオリティーがほしい場合は、リフォームをお勧めします。また、リフォームを考えている場合は、具体的な問題を抱えている場合が多いので、まずその悩みを解決する事が先決となります。

　今回のリフォームの依頼は、煙草屋さんを営まれていた方からでした。お住まいは、南側に庭が広がる和風の日本家屋でしたが、家の老朽化が進み、雨漏りが悩みの種となっていました。思い切って面積を小さくして新築にするのか？それともリフォームをするのか、難しい問題にぶつかっていました。新築での良いこと悪いこと、リフォームでの良いこと悪いことを比較検討し、最終的にはフォームを行うことになりました。

　とにかく、まず雨漏りを修理しなければなりません。既存の屋根は、瓦を葺いていました。瓦の場合、最近では、板金に葺き替えるケースが多いですが、今回はあえて和瓦で葺くこととしました。外壁については、既存を下地にして塗装を施すことにしました。

　リフォーム前の平面プランは、営業当時のままでしたので、無理があり、暮らしとしっくりいっていない印象をうけました。間取りを変更して、これからの生活に備える必要があります。まず、予算の都合上全体をいじるのではなく、日常生活を行う部分に限定し、コストを抑えました。また、将来的な事を考えて、生活空間をワンルーム化したバリアフリーにしています。

　今回のリフォームは、限られた予算の中で、現在の悩みを解決し、新築ではおそらく実現しなかった大きな面積を得た上で、生活空間を改善し、将来に備える事も出来ました。